隣はパパと小さな女の子の二人連れ。女の子は映画泥棒と一緒に可愛らしく踊っていましたw願わくば彼女にとってこの映画体験が一生の思い出になると良いなと。
ヒーローと恋愛、喪失と再生、人と人との繋がり。
私のストライクゾーンに直球ストレートの豪速球がバシバシ投げ込まれ胸をえぐってきました。
いやあやられました。
好きな恋愛アニメのランキングが更新されてしまったかもしれません。
しかもそれがまさかの湯浅監督作品だなんて!
本作は、予告やあらすじ通り、予想外のことはほとんど起きません。
バカップルの甘ったるい波乗り恋愛映画といっても良いでしょう。
終盤のあの廃墟と大木のシーンなんて展開が丸わかりで、
実際笑ってしまうくらい想像通りの展開。
しかしこれだけベタでありながら深く心に痛みと優しさを刻みつける名作であり、
より広く多くの人に見て欲しい作品です。
湯浅監督としてはドラッグ感が薄いなどという意見もあるようですが
夜明け告げるルーのうたから引き続き海の表現を中心とした映像は
毒とユーモアを残しつつ、より美しく純化されたように思います。
またこれまで決して作家性が強いタイプの脚本家では無いように思っていた吉田玲子さんですが
リズと青い鳥、劇場版若おかみは小学生に続く本作の共通のテーマともいえる
喪失と再生は彼女の作家性を浮かび上がらせることになったような気がします。
今年これ以上のアニメに出会えるのかちょっと想像が出来ないと思える作品、
私のオールタイムベストアニメの作品がまた増えました。
他にも語りたいことがたくさんありますが、最後にこれだけは言っておきましょう。
今年の好きなアニメ女性キャラはひな子と洋子の2トップでおそらく決まり!