アニメは終わってしまいましたが・・・
そこあに「響け!ユーフォニアム」特集 #378に投稿した全文を
ちょっと改稿して載せておきます。
あの空気感、繊細なキャラクター描写、そしてストレートな物語。
こういう京アニ作品を待っていました!
全体の雰囲気はたまこラブストーリーにも通じるように思えますが、
きっとそのあたりはシリーズ演出として参加している
山田尚子さんの影響は少なく無いのでしょう。
京アニ作品は、毎回必ずチェックしますし、
好きな作品もありますが、自分と相性が良いかと言えば必ずしもそうでもなく、
さて今回はどうだろうと思っていましたが、
響けユーフォニアムは、今期の中でも特に楽しんでいる作品の一つであり、
好きな京アニ作品となりました。
何より興味を引き付けたのは、ヒロイン久美子の人物像です。
見た目は可愛らしいですし、ユーフォニアムについては
経験も実力もそれなりにあるのでしょうが、
特別キャラが立つ訳でなく、普通に廻りに流され、
普通に黒いところもあって、アニメキャラらしからぬリアルさを感じます。
声優さんの声のトーンや、ぼそぼそしゃべる感じも
自然で素晴らしい演技だと思います。
他の登場人物達は必ずしもリアルなキャラばかりとは言えませんが、
久美子が中心にいる事で、物語をぐっとリアル側に引き寄せてくれます。
そのおかげか感情移入しやすいですね。
特別な存在である二人、麗奈とあすか先輩の違いが、
彼女を通して徐々に浮かび上がってくる構成なんかも面白いですね。
ディティールや背景描写については、もうさすが京アニ。
特に駅の描写は毎回楽しみの一つですが、
今回も京阪宇治駅の描写など、それだけでも見応えがあります。
他にも外灯がLEDできちんと描写されていたり、
その細かさにはホント恐れ入ります。
思わず原作にも手を出しました。
大きく違うのは原作ではヒロイン以外は京都弁なんですよね。
アニメは原作に概ね忠実ですが、
それぞれ楽しむ事が出来るので原作もオススメです。
おそらく今回は一巻までのエピソードで終わると思いますが、
是非続編をやって欲しいですね。
商売としてはいろいろあるとは思いますが、
ここまでリアルでしっかりした現代劇のアニメは、
恐らく京アニにしかできないと思うので、
こういう作品は定期的につくって欲しいなと。
それではまた。