全く先の読めない展開。
「死」というある種のタブーをテーマにした作品。
今期アニメの中ではいろんな意味で
最大の問題作なのでしょう。
終盤にきてようやくAngel Beats!と自分との距離感がつかめてきました。
面白いとか面白くない以前に、
これだけ距離感がつかみにくい作品もめずらしい。
全体的にちぐはぐだった印象も終盤はかみ合ってきた気がします。
笑えるギャグも多くなったのでは。
ここにきてようやく「興味深い作品」から、
「面白い作品」となりました。
今回「ゆりっぺ」というあだ名にまつわるエピソードが
ほんの少し出てきましたがこれは案外重要な事だと思っています。
実は「ゆりっぺ」というあだ名はずっとひっかかっていました。
いまどきなんでこのあだ名?という違和感。
作品内でのポイントになるキーワードは
やはり「天使」だと思いますが、
わたしはむしろ「ゆりっぺ」というキーワードのほうが
ずっと気になっていました。
作り手側にとってこのあだ名はやはり意図したものだったようです。
この作品、本当に描きたい事は「天使」的な世界でなく、
「ゆりっぺ」的な世界なんだと思います。
「天使」はいわば未知の存在、
もし「天使」的な世界を描こうとするならば
ここで描かれている世界の種明かしが中心になってしまうのでしょう。
けれど「ゆりっぺ」的な世界を描こうとするならば、
どろくさい人間模様をメインに描いてくれるのではないかと思います。
私はその方が好みなので、そうなってくれるといいのですが。
ただ、ゆりに対しての掘り下げがこれまで甘かった事が気になります。
ここにきてまた展開が読めなくなったし、
かなでの事もまだ半分ぐらいしか分かっていません。
残り2話(?)でどこまで深く描けるのか気がかりです。
いずれにせよどんな「人生讃歌」の物語を描いてくれるのか、楽しみです。