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大河に頼られ、必要とされ、甘えられる事で
生まれてきて正解と・・・
竜児は吠えて、駈けた。
どうだっただろうか?自分が経験した文化祭は?
楽しかったような気がするし、そうでもなかったような気がするし。
けれど文化祭という空気感は確かにこんな感じだった気がします。
とらドラ!5。
文化祭、そして大河の父親の登場。
友情、そしてアイデンティティ。
この人の為に、みんなの為にになんとかしたい、という思い。
そして自分の存在理由。
夏休み、せっかく近づいたと思ったらどこかよそよそしいみのりん。
竜児は今まで見た事の無いみのりんの一面を知る。
みのりんにとっての大河。そして竜児という存在。
変化にとまどうみのりん。
三度目の自動販売機の前での竜児と亜美のシーン。
けれどこれまでとは明らかに変わった亜美。
次第にクラスの中でも素を見せつつ、とけこんでいく亜美。
変わろうとする、既に変わりつつある亜美。
変化を受け入れる事を決めた大河。
一人で立つ事を決めた大河。
そして竜児自身の存在理由とは?
竜児にとっての大河とは?
大河を廻る、それぞれの思い、大河自身の思い。
その全てを昇華するような怒濤の福男レースの熱気。
それぞれの胸の内を、今だけは忘れさせてくれる、
キャンプファイヤーの揺れる炎。
青春真っ盛り、もうほとんどスポコンの世界。
月並みな言葉をならべれば、「友情」、「努力」、「青春」。
熱い、暑苦しい。けれど、だけど・・・そんなとらドラ!5でした。
星四つ!
ところで、とらドラ!の魅力のひとつは
女性作家ならではの視点にあると思いますが、
この方、男子の日常の描写も上手い。
冒頭の男子が集まってのくだらないトークはなかなかにリアル。
竹宮ゆゆこ先生にはきっと男兄弟がいると思う。